2008-08-26 Tue  [ 昆虫 ]

ヤマビルはやっかいな吸血魔

by gaku


ニホンジカとイノシシの激増で、信州の南部地域ではヤマビルが増えている。
分布域が確実に広がっている、のである。
そんなヒルの撮影に、南アルプス山麓の村にでかけてみた。

ヤマビルだけを目的に出かけたのだが、ここのところの涼風もあってか、いざとなるとなかなか出会えないものだ。
道路際のめぼしい場所をシカが歩くように、棒でつつくのだが、ヒルは出てこない。
仕方がなかったので、長靴をはいて草むらを歩いてみた。
いたいたいた、2匹の大きめのヒルが長靴にはいあがってきたではないか。

撮影なので、長靴を脱いで、ヒルを近所の石の上に移そうとした。
そんなことをしていたら、一匹を見失ってしまった。
おやおやと思って近所を探すがみつからない、すると、左足のふくらはぎあたりがキーンと痒くなってきた。
まさかと思って、ズボンをたくしあげれば、もうこやつはボクの血を吸っていた。



まあ、こういう現場も撮影しておこうと、道路に座り込んでパチパチやっていたら、畑仕事をしていたお婆さんから声をかけられた。

婆さん 『ほい、何をしているん、ね?』
gaku  『あはは、いま、ヒルの写真を撮っているんですよ。』
婆さん 『ヒル、ヒルって、なにね。』
     そういいながら、畑からボクのところまでやってきた。
婆さん 『ああ、ヒールのことね。』
gaku  『ヒルのことをこちらではヒールと呼ぶのですか?』
婆さん 『ああ、そうだよヒール…
     おやまあ、食われておるじゃんか、ねぇー
     そいつには、これがよく効くに。』

     そういって、目薬のケースに入った液体を手渡してくれた。

婆さん 『これは、消毒用のエタノールにレモンを漬け込んだものだに。
     私がつくったんだけど、よーく効くにぃ。
     ヒールに一滴たらすだけで、口を放すし、傷口も消毒ができていいんだにぃー
     私は、畑仕事のときにはいつもこれ持っているのなぁー
     霧吹きに入れて、足元に吹きかけておけば、ヒールも登ってこないし、ねぇー』

gaku  『へえーー 生活の知恵なんですねぇー
     エタノールとは、初めて聞きました。
     よく、塩を塗りこむともいいますよねぇー』
婆さん 『うん、そういう人も近所にはいるけれど、私はこれがいちばん効くとおもっておりますに。
     これ、あげるから、もっていきなぁー』

     こういって、目薬容器をボクに手渡してくれた。

このあと、お婆さんは畑に帰らずに、ボクの横に同じように座り込んで、ヒルの話をひとしきりしてくれた。
聞くところによれば、ここ20年ほどのあいだにヒルは増えてきたという。
いままで、いなかったところにも、ヒルはどんどん侵入しているのだ、と。
まだ、ボクの住んでいる地域にはヒルの確認はできていないが、温暖化も手伝ってやがてはくるのかもしれない。
ニホンジカは確実に近所まできているのだがら、蹄をもった動物がヒルの分布域を広げていることは確か、だ。
悔しいけれど、こういうものとの共存も、これからは視野にいれていかなければならないのだろう。

ヒルに食われた傷口は、3日ほど痒みがとまっていて、そのあと猛烈に痒くなるものだ。
それも2週間以上も、その痒みが続くこともある。



写真上:長靴の上でようすをうかがっているヤマビル。
写真中:オイラの「もち肌」にくらいついて血を吸っているヒル。
写真下:エタノールを一滴たらしたら、ほんとうに口を離してのたうちはじめた。

2008-08-23 Sat  [ 哺乳類・野生動物 ]

性格のちがう2頭の白いタヌキ

by gaku


ここ連日、白いタヌキに会いに行っている。
チャンスはたたみかけないと、あとで後悔することがよくあるから、時間をつくっては出かけているのである。
白いタヌキの子供たちは、まだあどけなさを残しているし、これがあと3週間もすればどんどん親タヌキの表情になっていく。
なので、やはり、ここはしっかり観察してできるだけ撮影しておいたほうがいい、と考えているからだ。

彼等のご出勤は、夜の7時をまわった頃。
ホテルの庭には、いくつかの照明もあり、淡い光がこれまたいいのである。だから、このような条件下での撮影もしておいたほうがいいとも思っている。
そこで、ここでの出番は「ニコンD3」となってくる。
このカメラは、確かに暗い条件下でも威力を発揮する感度をもっている。
この特性は、野生動物撮影では今後大きな変化をもたらすであろうカメラだと、ボクは確信している。
だから、このカメラを使いこなすテーマはまだしっかりと暖めているので、そのための経験を現場で積み上げることも、自分のテクニックを鍛える意味では必要なことだと思っている。
ファインダーでピントが合わないくらいの暗さでも、シャッタースピードだけはばんばん稼いでくれるから、こういうときの反射神経なども磨いておかなければならないからだ。



これらの白いタヌキたちも、10月になればやがて子別れをして、みんなが分散していく。
この時期がいちばん交通事故などに遭いやすいので、とにかく、それまでにはできるだけ多く白いタヌキ家族の記録を残しておきたい。
タヌキたちは独立しても、伊那谷のどこかに暮らしはじめるだろうから、この先10年にわたって白いタヌキがまだまだ誕生してくる可能性は十分にある。
そんな今後も楽しみだが、ここはとにかく白い2頭が元気に育ち親になってもらいたいものだ。
2頭のうちで、1頭は積極的でひょうきんもので、もう1頭は警戒心が強くてシャイ、と性格が分かれている。
この二つの性格が、今後の白タヌキにどう関係していくかも見ものだが、たぶん2頭のどちらかは確実に生き残るであろう。

写真上:リスの餌台が気になるひょうきんな白いタヌキ。
写真下:左の体が少し大きなのがひょうきん者で、右のがシャイ君。だけど、この2頭はとても仲がよい。


2008-08-20 Wed  [ 哺乳類・野生動物 ]

白いタヌキは30年に一度の撮影チャンス

by gaku


伊那谷の高原にある会員制リゾートホテルの管理人から電話があった。

管理人 『宮崎さん、うちの庭にタヌキの家族がでてくるのですが、子供が6頭おり、そのうちの2頭が真っ白なんですよ。
      この白い子供タヌキは、やがて黒くなるのでしょうか?』
gaku  『それは貴重なタヌキですよ。アルビノといって、生まれつき色素のないタヌキで、一生白い毛のままですよ。』
管理人 『ああ、そうなんですか。インターネットで会員に見せたいのですが、写真を撮っていただけませんか。で、お値段が高いと困るのですが…』
gaku  『いやー 貴重なタヌキですから、ボクも観察したいのでお金なんていりませんよ。これから、出かけていってもいいですか?』

こういうことになり、さっそくそのホテルに行ってみた。

夕方になると、たしかに両親タヌキに連れられて、6頭の子ダヌキたちが現われた。
そして、2頭は真っ白だった。
6頭は元気に兄弟で庭を走りまわり、取っ組み合ったりしている姿はまるで犬の子供たちをみているようだ。

白いタヌキは、30年ほど前に、伊那谷のあるエリアで20頭ほどを目撃できたことがあった。
夜間観察をしていれば、3頭の純白タヌキが林道を連れだって歩いていく姿が観察できたり、とにかくいろんなところで白いタヌキの出現があったのである。
そんなタヌキたちだったから、やがて地元の人たちの目にもとまり、珍しさも加わってハク製目当てにことごとく捕獲されてしまったのである。
遠くは、うわさを聞きつけて東京方面から捕獲依頼があったとも、聞いた。

こうして、白いタヌキたちの遺伝子がこの地域から消えてしまって、ボクは寂しい思いをしていた。それが、今回は少し離れた場所だったが、2頭の子供が生まれたことになる。
両親が必ずしも白くなくても、突然変異の遺伝子をもっていれば、こうしてアルビノは生まれるものだ。
なので、こうした遺伝子は大切にしたいし、そっと見守りたいものである。
そして、このように2頭もの白いタヌキが同じ両親から生まれたということは、この地域に少なからず白い遺伝子をもつタヌキ群が復活したことになるから、今後の周辺地域での観察も必要となろう。



30年前に観察しかけて頓挫していたことが、まさか、こういうかたちで情報がはいってくるとは思わなかった。こうして再び観察ができることとなったので、30年ぶりのチャンスを大切にしたいと思う。
9月一杯までは、タヌキたちも家族で過ごすことだろうから、今後の観察がとても楽しみとなった。


写真上:アルビノの子ダヌキ。
写真下:両親と兄弟たちが仲良く遊ぶ姿は、ほんとうにほほえましい。


2008-08-19 Tue  [ 両生類や魚類など ]

クサヤで楽しい食事

by gaku


暑い夏の間中、「クサヤ」でビールを一杯やりたいと思っていた。
そこで、先日上京した折に、新宿の京王デパチカでクサヤを買ってきた。
1枚735円。2枚買ってきた。

昨夜、これで一杯やろうとしていたら「そんな臭いもの室内で焼かないでくれーー」っと、家から追い出された。
仕方なく卓上コンロを庭に持ち出して、クサヤを焼く。
強烈な臭いだが、これがえもいわれない食欲となる。
指でアツアツなクサヤを裂いて、第三のビールを飲む。
オイラには、これが夏の宵の最高な贅沢に感じる。

信州の涼やかな風を受けながら、ビールを2缶飲み、クサヤを半分平らげる。
そのあとは、「信州そば」で仕上げ。
ちょっと塩分とりすぎかと思ったが、最後までつきあってくれたのが愛犬の「ほたる」。
クサヤの強烈な臭いは、犬にとってもよだれの落ちるニオイ。
ボクの脇でずっと待ち姿勢だったほたるも、クサヤの頭をもらってとても満足顔だった。



今朝になって両手の指を嗅いでみたら、まだ強烈に臭っていた。
だけど、どんなに臭おうが、美味しいものはおいしい、のだ。
その手で新聞を読んでいたら、サンマ漁のストライキが出ていた。
ボク等の子供のころは、信州の伊那谷では塩をびんびんにきかせた「サンマ」がご馳走だった。
生サンマが登場してきたのは、まだ10数年そこそこだろう。
サンマの刺身にいたっては、ここ2-3年のような気がする。
魚などは、ナマを無理して食べなくても、塩蔵や乾物でも十分に美味しく感じるし、そのほうが輸送コストも安いだろう。
今日は、クサヤ臭のする指で、自分の食生活を考える一日になりそうだ。

写真上:新島産のクサヤ。
写真下:犬と一緒に外で食べる食事もたまにはいいもんだ。


2008-08-17 Sun  [ 旅・取材・人 ]

カレーでリベンジ

by gaku


石川県は能登半島へでかけた帰り道。
東海北陸道の「ひるがの高原」というサービスエリアへ立ち寄った。このとなりには「クックラひるがの」という高原リゾート地があって、いくつかのテナントが入っていたから覗いてきた。
ちょうど昼時でもあったので、テナントのひとつであるインド人(?)シェフのやっているカレー店でランチを食べることにした。
メニューは、「キーマカレー」にライスのみ。
まあ、暑かったし、なんでもいいからカレーを食べたかったのでテーブルについた。

ところが、たったの一品しかないこのカレーがちっとも出てこない、のである。
なんと、40分以上も待たされた。
さすがに待ち時間が長かったので、店員の女の子を呼んで『ここのシェフは注文を受けてからインドまでカレー粉を仕入れにいっているの?』と聞いてしまった。
店員はムッとしたような表情になったが、みんな手際も悪いし、いらっしゃいませの挨拶もできない店だった。
こうして、やっと出てきたカレーが美味しいハズがなく、気分の悪いまま帰宅の途についた。

翌々日は、朝から上京した。
編集者とテレビのデレクターと待ち合わせて、新宿で昼飯をとることにした。
あんまり暑かったので、ボクは『タイ料理orカレー』とリクエストした。
どちらでもよかったが、けっきょくカレーを食べることになった。

インド人がやっているお店に入った。
ここで、ノンベジタルの辛口ビーフを食べた。さすがに新宿だけあって、客を待たせることなく、美味しいカレーがでてきた。
ナンもライスもお代わり自由だったので、ビールを2杯も飲みながらしっかりご馳走になってきた。
ここでやっと、カレーのリベンジができて満足だった。



カレーといえば、最近は高速道路のSAなどにもインド人のやっている店が増えてきた。
これも、温暖化の影響でカレーの需要が高まってきているからなのだろう。
タイ料理店も、どんどん増えている。
どちらの料理にも、インデカ米が欠かせない。
こうなると、日本も「コシヒカリ」一辺倒ではなくて、インデカ米の需要が増してくることだろう。辛い香辛料の効いたカレーやタイ料理と一緒にインデカ米を食べると、ほんとうに美味しいし、元気がでてくる。
新宿でも、ライスのお代わりをしっかりやってきた。
暑い夏だというのに、ボクの食欲はちっとも落ちていない。

写真上:新宿のビーフカレー、コレで995円ナンorライスのお代わり自由。
写真下:この店は、夜にはバーになるらしいので次回は夜にでも行こう。


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