2005-12-29 Thu  [ 哺乳類・野生動物 ]

貴重なノウサギ

by gaku


久しぶりに、ノウサギの足跡にであった。
長野県中南部では、ここ30数年のあいだにノウサギが激減している。
とにかく、雪の上に足跡を見つけることすら困難になっている。
そのくらいノウサギが減少してきているのである。

半世紀ほど前までは、ノウサギはどこにでもいた。
農林業への被害もあり、対策にキツネを導入したいきさつがある。
以来ノウサギは減少への道をたどったが、キツネの放獣だけでこんなにもいなくなるとは思えない。
農林業などの人間社会的な変化があって、ノウサギの生息環境に異変が加わったとみている。
と、まあ、ボクはこのような考えをしているが、県下ではノウサギを半世紀にもわたって統計的に調査研究している人などいない。
たった1頭だけの足跡だったが、なんとか生きのびて今後のノウサギ復活への足がかりになって欲しいものだ。
そうすれば、イヌワシやクマタカも喜ぶ。

長野県木曽谷にて。
GX

2005-12-27 Tue  [ 環境・ゴミ・現代社会 ]

想定内の強風

by gaku


一輌が40トンもある電車を脱線転覆させてしまうような強風の吹き荒れた夜、信州にもかなり強い風が吹いた。
夜半からの豪風は、確かに普段感じられないほどに強いものだった。

翌日になって快晴の晴天となり、近所の雪原をみて驚いた。
一面ゴミのように、樹木などの種子が落ちていたからだ。
種子は数ミリくらいの大きさしかないから、視線をマクロに切り替えないと「種子」とは気づかない。
その数は膨大なもので、タバコ箱の面積だけでも写真のような状況だった。
一夜の強風は、樹木たちの生き延び戦略にはとても大切なものだったのだ。

長野県伊那谷にて。
D1



2005-12-26 Mon  [ 環境・ゴミ・現代社会 ]

ダム

by gaku


知り合いの地質学者がひょっこりと、訪ねてきた。
しばし歓談のあと、中央アルプスが隆起しているらしい…という、話しをしてみた。
ここ40年近くある谷を見ているが、家ほどもある大きな岩石が落ちてくるのが目立ちすぎている。
これはどう見ても、山が隆起して落ちているに違いないとボクは思っていたらから訊ねたのだった。

学者『ほんとですよ、北アルプスだって隆起しています。
    とくに、ダムができると、山が動くし、崩れやすくなるのですよ。
    ダムに水を溜めると、その水が横ないしは上へ引っ張られる。
    要するに、山が水に浮いたような状態になるのですよ。
    そのうちに、しっぺ返しがくるでしょう…が。』

なるほど、これを聞いてボクもダムを見る目が変わった。

南アルプス山麓にて。
GX


2005-12-25 Sun  [ 環境・ゴミ・現代社会 ]

氷柱群

by gaku


木曽御岳山麓の山の斜面に、壮大な氷柱群があった。
写真のような氷柱群がまだほかにもいくつかみられることから、この斜面はどうやら相当に地下水が染み出しているようすだった。
夏ならばつい見落としがちな地下水脈だが、冬になって凍ったのでこうしてよくわかる。
山の斜面といっても丘のような場所だったが、地下には不思議と水が多そうだ。
このような場所は、地震でもくれば「液状化」がおきるのだろうか?
そういえば、ここから直線で数キロ奥が王滝村。
王滝大地震がおきたのが1984年のこと。
氷柱群のあるところも崩落した場所だったから、このときの地震が原因でできたのかもしれない。

長野県木曽御岳山麓にて。
E-1



2005-12-24 Sat  [ 料理・食 ]

きわざねり

by gaku


長野県木曽谷にある小さな村の民宿へ泊まった。
そこで、「きわざねり」という感動食品にであった。
もち米を「キハダ」の実汁で炊きあげたという保存食だ。
これが、びっくりするくらいに美味しかった。

キハダは胃腸薬の原料になっている樹木だけに、健康にも配慮した食物だ。
そのキハダの実を使っているから訛って「きわざ」となり、もち米の粘りが「ねり」となったのだろう。
木曽地方独特の冬の保存食らしく、はじめて食べたボクは感動してしまった。
その味は、キハダ独特の苦さと甘さが混在し、風味は洋菓子風で最高。
キハダの実は黒いから色は仕方ないにしても、もち米の食感がいいのである。
80歳になる民宿のおばあちゃんが一人でつくったのだという。

『 これをつくるには時間が必要なんだよ。
 丁寧にコネながら鍋に付きっきりでないと焦げついちゃうし…
 せっかくつくったんだけど家族の者は苦いといって誰も食べてくれないし…
 これをつくれるのは、家族でもワタシだけだ、よぅ。 』

あまりにも美味しかったのでお土産に分けてもらってきたが、すでに50cmもの雪に埋まった村をみてこのような保存食ができあがる意味も分かった。
便利な世の中になっても、冬は毎年やってくるし雪も降る。
このような食伝統は、絶やしてはいけないのだ。

長野県木曽谷にて。
GX



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