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2010-09-09 Thu [ 哺乳類・野生動物 ]
獣害を考える 13 農業現場でも動物観察は必要…
by gaku

25歳になる農業青年がいる。
農家を継ぐために農業大学校に通ったあと、信州に帰ってきた。
彼は、これまでのリンゴや桃の果樹にくわえて、新たにブルーベリーとサクランボの栽培をやりはじめた。
そして、コメも大規模経営に乗り出した。
彼には、大きな夢があった。
過疎化で農地放棄が進んでいるなか、数人のグループで「農業法人」をたちあげ遊休地の活用も考えているのだった。
山麓の広大な面積をやがて「フルーツ王国」にするんだといって、頑張っている。
汚れのない清らかな目をしているとてもいい青年だ。
しかし、オイラには心配がある。
フルーツ王国にすることはいいことだけれども、「野生動物という伏兵が必ず出現してくるから規模拡大するにも複眼発想でとりかからないとしっぺ返しをくらうぞ」、と進言している。
大学で理想的な農業経営を勉強してきたかは知らないけれど、自然界は多様性に富んでいるものだから、農業事態が「餌づけ現場」となり野生動物を呼ぶからである。
そうした「生態学」までは農学校では教えてくれないから、いまの農家にはそのことが抜け落ちてしまっているからだ。
現実に、彼が子供のころにはいなかったニホンジカとニホンザルが激増して、すでに悩まされている。
農地をぐるりと電気柵やフェンスで囲ったが、まるで効果はないのである。
シカはブルーベリーの木を食べ、サルは実を盗んでいく。
さらに上空からは、カラスとムクドリが攻めてきている。
有機肥料を主体とした農業をやれば、イノシシがブルーベリーの根元の大地をブルドーザーのごとく掘り返していくようにもなった。
たぶん、このままでは終わらないだろう。
近所にはすでにツキノワグマもやってきているし、ハクビシンやアライグマの狼藉も視野にいれておかなければならない。
まさに、オイラが予測するとおりとなり、彼もそれに気づきはじめてきた。
だが、野生動物の生態や心理にはまったくのシロウトなので、何もできないのが現状なのだ。
彼だけではなく、彼の周囲に集まっている人たちも、まったくのお手上げなのだが、「困った こまった」と口では言っていても自分でなんとかしようという努力はまだみられない。
努力しようにも、動物の生態心理がわからないから、どこから手をつけていいのかも分からないのだろう。
しかし、オイラにはどこから手をつけていけばいいのかは分かる。
困っているのなら、自ら狩猟免許をとって「わな」による捕獲をはじめなければならないだろう。
法律を順守しながら、農地にやってくる野生動物を確実に減らす努力をいまのうちからしていかないと、今後はとんでもないことになるからだ。
もう、他人がなんとかしてくれると思っていてはダメなのだ。
自分の農地は自分たちで守っていくことを考えないと、会社が潰れるみたいに農家もつぶれる。
そうアドバイスをしながら、方法論を説明するのだが、どうも動きがイマイチなのだ。
そしてくわえて、農家の人たちの特徴は身銭を切らないことだ。
とにかく、高価な農業機械は買うけれど、動物被害のアドバイスや捕獲装置などはタダだと思っていることである。
獣害コンサルタントとしてのオイラの特別な知恵や発想力を素直に聞いて実行すれば、かなりの成果があがるのに、どうもそこまでは考えられないのだ。
たぶん、オイラがいなくなったころ、「困ったなぁー」あのときにもっと教わっておけばよかったという時代が必ずくる、と思っている。
まあ、やる気のないところには、それ以上に老婆心することもないだろうが。
写真:
農家の堆肥置き場に2ヶ月ほど無人カメラを設置して訪問客を監視すれば、とにかくシカばかりがやってきた。こうした映像観察を繰り返しながら習性を掴み、知恵を使えばシカを一網打尽にすることは可能なのだ、が。
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2010-08-10 Tue [ 哺乳類・野生動物 ]
柴犬の子育ては順調
by gaku

天然記念物柴犬保存会の柴犬の子供がうまれて、ほぼ一ヶ月。
子供たちの目もあき、すでによちよち歩きもできるようになった。
これからが戦争の日々だろうが、とにかく可愛いさかりである。

母親のホタルは、暑いから子育てもついつい手抜き状態となるがやはり母性本能だけは強いものがあるので安心している。
子供たちの動きを絶えず気にはしているけれども、乳やり以外はなるべくなら子供たちと一緒にいたくはないらしい。
そして、子供たちが眠れば、少しでも涼しいところで自分も休んでいる姿は「子育て放棄」をしているみたいだけれど、そんなことはないのである。
母ホタルは充分な責任感のもとで、ちゃんと子育てをしているのには感心する。

子犬たちも、4匹すべてがすでに譲渡先も決まった。
とにかく、オイラんちの子犬を欲しいという方がおり、地元に1匹残るだけであとはすべて県外へ行くことになったのである。
あと一ヶ月の子育てだが、この子らを思いっきりモデルにして撮影会をしてしまおうと思っている。

写真:
1)とにかく可愛いさかりの子犬たち。
2)授乳はとても退屈な時間で、満腹になった子犬たちはすぐに眠ってしまう。
3)子犬たちが眠っている間は、仕事場にきて乳房を冷やしながらいつも外を眺めている。
4)気づけばこのように廊下で熟睡しているから、子育てはほんとうに疲れるようだ。
2010-07-26 Mon [ 哺乳類・野生動物 ]
写真作画はいつも一品料理
by gaku

オイラの仕事場は「むささび荘」。
中央アルプス山麓の高原にあり、敷地内の樹木にはいつもムササビがやってくるから「むささび荘」なのである。
この敷地内のヒノキの木にムササビ用の巣箱を設置したのが、4年前。
以来、この巣箱には、何頭ものムササビが出入りしてきた。
ときには、巣箱内で出産して子育てもしていった。
そんな巣内での動きを赤外線カメラで見られるようにも、仕掛けがしてある。
だから、夜行性のムササビの知られざる一面をずいぶんと観察してきたものだ。
そこで、今回は、巣箱の周辺でのムササビの動きを無人撮影してみることにした。
樹上空間に無人撮影用のロボットカメラを仕掛け、ムササビが行動する度に撮影してしまおうと考えたからだ。
この考えは、何年も前からあったものだったが、機材を作るのが面倒くさくて、これまで延びのびになってしまっていた。

そして昨日、その機材がやっとできあがった。
ストロボは、幹全体が照射できるようにタテ配列に2灯埋め込んでみた。
これらは、みんな自分でハンダ付けしながらの手作りなので、撮影結果の「絵コンテ」に忠実に仕上げることができる。
こうして、設置も完了した。
あとは、時間経過だけを待てば、確実に絵コンテどおりの作品ができるハズだ。
このように、オイラの作品は、すべてがオリジナルな一品料理となって仕上がっていくのである。
これがプロとしてのオイラの姿勢なので、時間や経費がかかろうとも、作品はいつもオリジナル。
これが出来なければ、他人との差も出せないから、プロとして生き残ってはいけないとオイラは思っている。
だから、世の中に一枚しかない写真のために、機材づくりだってすべてオリジナルでやっているだけ、なのである。

写真:
1)巣箱から外の様子をうかがうムササビ。
2)100円タッパーに納められた手作りストロボ。
3)庭に設置して、さあ、これからオリジナル作品のできあがり。。
2010-07-22 Thu [ 哺乳類・野生動物 ]
ドブネズミの大群と戦うには…
by gaku

オイラは、愛玩用に碁石チャボを2つがい飼っている。
昨年の秋に、隣町にある野菜売り場で可愛いいヒヨコを1つがい5000円で売っていたから、思わず10000円払って衝動買いをしてしまった。
チャボは、子供のころからオヤジが家で飼っていたので違和感なく飼育することになった。
しかし、チャボを飼えば必ずドブネズミがやってくることも、子供のころからすでに知っていた。
チャボの食べ残した餌を狙って、ドブネズミがくるからだ。
案の定、オイラのチャボ小屋にも最近になってドブネズミの気配が感じられた。
そこで、2分で設置できる簡易自動撮影カメラを仕掛けて実態を調べてみることにした。
その結果は、いやぁー 写ること写ること。
一夜に150枚も、ドブネズミたちが撮影されていたのである。
ひとつの画面には、最高9匹ものドブネズミが写っていることもあった。
それも、夜の10時以降から明け方にかけて、ひっきりなしの出現である。

9匹もいちどに撮影されるということは、この4倍の数が潜んでいることだろう。
これは、なんとか退治しなければならない。
そこで、オイラの頭のなかはどんな方法で攻めればいいかとドブネズミの習性を複眼発想しながらアイデア合戦のフル回転をはじめた。
一匹ずつ捕まえていたのでは、必ず学習して逃げていくドブネズミがいるから、ここは習性を利用していっぺんに全頭を捕まえる作戦をとらなければならない。
さて、本日はその装置づくりに取りかかろう。
作戦実行には、3週間から1ヶ月を要するだろうから、それまでにドブネズミたちをしっかりモデルに仕立てて撮影だけはしてしまおう。
そして、あとは殲滅作戦だ。

写真:
1)ドブネズミの目はとても美しい。
2)チャボの餌を毎晩盗みにきているドブネズミたちだが、昼間にはスズメだって盗んでいく。これが、自然界の仕組みのすべてであって、人間活動にはいろんな生物たちと「環」の「境」を形づくられていることに気づかなければならない。
3)昨日、チャボのヒヨコが6羽生まれた。あと7羽も一両日中には生まれる予定。
2010-07-20 Tue [ 哺乳類・野生動物 ]
ハクビシンは桃農家の大敵
by gaku

本格的な夏の訪れとともに、モモの収穫時期となった。
昨日までの連休は、たくさんのモモ狩り観光客が伊那谷にも繰り出したらしい。
知り合いの桃狩り観光の農家から、「連休のお客さんが一段落ついたからゆっくり桃狩りにおいでよぅー」と誘いがあったので、出かけてみた。
桃園は、モモの甘い香りに満ちみちていた。
そして、もぎたてのモモを腹いっぱいご馳走になった。
暑い夏は、みずみずしいモモがほんとうに美味しい。
夢中になってモモを食べていたら、主人が「ハクビシンがやってくるようになって対策に苦慮している」とこぼしてきた。
そのため、自宅で飼っている2頭の柴犬を桃園に連れてきて、夜間警備に当てているそうな。
ハクビシンの気配を感じて、犬は一晩中吠えていたらしく、朝には声がかれていたとのことだった。

ハクビシンに対して犬の警備効果はあるらしく、ここ数日間ハクビシンがピタリと出現しなくなったらしい。
まあ、こうして、犬に桃園を守らせることのできる農家はまだいいほうだが、ここへ出てきていたハクビシンは他の桃園を荒らしに行っているハズだから、対策のできないところでは大変だろう。
最近の獣害には、補助金がまったく出なくなったから、各農家単位で対策を講じなければならない。
それには、自然を読むセンスが必要となってくるから、ますますこれからは対策効果も農家によって大きな差がでてくるような気がする。
モモをはじめとする果樹栽培は、それだけで動物たちを呼ぶ「餌づけ」現場なのだから、いかに商品を守っていくかというところに各農家の知恵も必要になってくるだろう。
それには、個人差があるし、高齢化を迎えている猟師たちの働きを考えると、これからは獣害対策の「株式会社」ができて対応をしていく時代になるのではないかと思う。
そんな時代がすぐそこまできていると、オイラには感覚的に思えて仕方がない。
モモを食べながら、ふと、そんなことを思う一日だった。

写真:
1)美味しいモモ。
2)夜間警備員の柴犬「ゴンタ」。
3)こんなに可愛い顔をしているのに、農家にとっては天敵のハクビシン。








