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     宮崎 学 【野生は笑う】 (都会のドブネズミ)vol.7
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┏━━●もくじ

┣◆お知らせ「週刊現代11月26日発売号」
┣◆よりぬき「きまぐれ日記」
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いま発売中(11月26日)の「週刊現代」に、都会のドブネズミが
巻頭カラーで特 集されています。
これは、約一ヶ月をかけて、先月都内で撮影したものです。
基本的に夜行性なネズミなものですから、毎晩毎晩徹夜に近い仕事でしたが、
ボクは 新しい発見の連続に感動しきりでした。
だから、とっても楽しい撮影でした。
そして、感心することは、とにかく都会には「ネズミが多い」ということです。
まあ、餌と棲み家があれば、ネズミは確実に生活できるので、
その両方が都会には揃っているということなのでしょう。
とくに、私たちの「食べ物」を扱っている現場には、
100パーセントネズミたちが狙っていると思っていいでしょう。
私たちが食べ残した「残飯」の入っている生ゴミ袋は、
ネズミたちにとっては格好な餌だからです。
そんな「生ゴミ袋」が夜間になって、定期的に確実に出てくる場所には、
もう何年にもわたってドブネズミたちが暮らしていると思っていいのです。
それも、数百匹もの大群で暮らしているのですから、
ボクは驚きを通り越して現代社会がこっけいにも思えてきました。
このようなネズミたちは、やがてはレストランの調理場にも出現し、
深夜無人になった調理場で運動会を開いているのです。
食器や調理器具に、泥足で触ったり、オシッコやウンコをかけるのは、
毎晩のこと。ときには、油を張った中華鍋で溺れ死んでいるネズミだっていました。
こんな状態ですから、学校給食の現場にはネズミが
100パーセントいると思わなくてはなりません。
そのくらいネズミはしたたかで、私たち人間は無知なのです。
そうした、無知な集まりが都会でもあり、生活すべてが「分業化」されすぎて
いますから、そこの隙を狙ってきているのがネズミたちでした。
そして、撮影を通して感じたことは、このままの「無知」が続けば、
やがては『ペスト』が発生してもおかしくない。っと、ボクは思ってしまいました。
今回の「週刊現代」の写真はごく一部だけの使用でしたが、
まだまだ写真もありますので、作品が返り次第『宮崎学の森の365日』でも、
記事とともに順次UPしていくつもりです。
                              宮崎 学
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◆よりぬき「きまぐれ日記」
『子牛の死体を食べるキタキツネ』 (11月21日)
この写真は、いまから6年前に撮影したものだ。
北海道は、道東にある牧場の片隅。
死んだ子牛を食べに深夜、一頭のキタキツネがやってきた。
キタキツネはすでに、何日も前からやってきているから、
子牛はかなり食べられている。
 
この撮影を思い立ったのは、「アニマル黙示録」の撮影中でのことだった。
アニマル黙示録は、野生動物の視線から人間社会を見届けようとして
撮影をはじめたテーマだ。
ちょうど、牛肉の輸入自由化が話題になり、少し前には、
乳製品の自由化もあった。
そのあおりを受けて、乳業農家では雄の子牛が生まれると、
大赤字になるという話しを聞いた。
肉牛として売るには「去勢」手術をしなければ、売れない。
去勢手術をしてしばらく肥育しながら、業者に売るのだそうだ。
手術費用は農家持ちだから、その途中で子牛が死んでしまえば
妊娠期間中の餌代までいれれば、大赤字となる。
さらに、死んだ子牛は産業廃棄物でもあるから、
業者にお金を払って処理してもらわなければならない。
まさに、農家にとっては泣きっ面にハチである。
このため、死んでしまった子牛は、広大な牧場の敷地に
密かに投棄しているといった話しを聞きつけた。
理由はともかく、このように投棄すれば、必ずやカラスやキツネなどの
生き物が「スカベンジャー」としてやってくるであろう。
そう予測できたボクは、現地であらゆる情報をえて、このような撮影にこぎつけた。
今日のニュースでは、再び狂牛病の牛が出たと報じていた。
すでに、九州のある地域では、病死した牛の焼却ができずに、
山野に放置してあるという。それが、すでに満杯となって、困り果てているそうな。
狂牛病が再度確認されたことから、このような投棄はさらに増えるだろう。
こうした背景をうけて、よろこぶのは野生動物だ。
タヌキやキツネ、テンやイタチ、カラスにくわえて、
オオワシやオジロワシだって、地域によってはやってくるにちがいない。
自然を花鳥風月で、きれいにだけの一辺倒な捉え方をしている方たちには、
このような現象は理解できないことであろう。
しかし、こんな時代だからこそ、きちんと見つめ直さなければいけないのだ。
ちゃんと見つめることで、自然界とは何なのかを知ることができる。
そして、現代社会の私たちのありようも、少しは知ることができるだろう。
「自然界の報道写真家」としてのボクは、狂牛病もやはり傍観するだけでなく、
時代をきちんと切り取るテーマとなっている。
 
(写真、このキタキツネは、子牛を食べることで厳冬を生き残れた。毛艶もいい。)
※写真はHPにてご覧ください
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◆管理人モモンガより
前回、放送のお知らせをギリギリ当日に送ってしまい、録画予約が
間に合わなかったとお嘆きのメールをいただいてしまいました、
当日になってあわてて送ったので、ごめんなさい。もっと早くお知らせ
しないといけませんね。
なのに、今回の週刊現代も、もうすでに発売済み(汗)いつも慌ただしくて
ご迷惑おかけしています。。。。
売り切れないうちに、書店へ走ってくださいませ〜〜〜!!
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   宮崎 学 【野生は笑う】(不定期発行)
   □URL  http://www.owlet.net/
   □E-mail  momonga@owlet.net
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