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北国の大地の緑の変化

5月中旬に北海道へ行ったのには、理由があった。
ここに並べた写真を比較して見てもらえば分かるが、
北海道の夏の緑の「威力」には油断ならないものがあるからだ。

 とにかく、新緑のはじまる前にカラスの巣のチェックをしておかないと、あっという間に樹木の葉っぱに隠されてしまう。このため、樹木が芽吹く前に営巣確認をしておき、後日訪れるということをしなければ、撮影は不可能となる。
 そうして、綿密な調査をしたのにもかかわらず、一ヶ月後に訪れても、半分の巣にたどり着くことができなかった。 しかも、今年はヒナの成長が早く、約10日間読みを誤ってしまった。
この10日間に、ことごとく巣立ってしまったのである。
 昨年は6月初旬に調査して、今年のデータと照らし合わせて出かけたのだが、それでも10日間の誤差があった。 今年はやけに暑い夏になったから、緑の成長とともに、カラスのヒナの成長も思いのほか進んだのだろう。
 このように、綿密な計画をたてても、思い通りにいかないのが自然界なのだ。 だから、面白いのである。
著作権:白い地図工房 http://www.freepage.total.co.jp/rukuruku/

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5月19日
6月25日
5月19日、羅臼市街を見下ろす道路際に1羽のカラスが休んでいた。 その姿を確認しながらいったん通り過ぎてしまったが、なぜか気になって戻ってみた。カラスは逃げることなくモデルになってくれたが、全体の雰囲気がなぜか侘びしく、僕のお気に入りの写 真となった。 やはり気になったときは再確認するべし。 その現場を6月25日に通ったが、カラスはとまっていなかった。
ひと月で、こんなにも景色が変わってしまうのだから、自然は生きている。

5月20日
6月27日
林の中に空き家が1軒あった。その脇の木でカラスが抱卵していたが、ここからは国後島が見事に見えた。 たぶん、ものすごい緑に覆われてしまうだろうと予測して写真をとった。案の定このような状態の中では、巣があることなんてまったく分からない。

5月25日
6月28日
道路際の水道施設だろうか、その奥の林にハシブトガラスの巣があった。 ひと月後には、その巣はまったく見えない。巣立ち寸前のヒナが5羽、巣のなかにいた。

5月29日
6月28日
奥の斜面にはえる大木の樹頂で抱卵中だった。地上から巣までの高さは、約20メートル。 この巣も、こんなに緑に覆われてしまっては、どこに巣があるのかさっぱり分からない。

5月30日
6月25日
遠くの斜面にはえるダケカンバの木に、ぽつんと巣が見えた。しかも、抱卵中だった。この巣からの景色は最高だったから、ヒナが孵ったら、この巣まで僕は登るつもりで、最も期待していた。 ところが、ひと月後には巣は無惨にも落ちそうになっていた。いったい何があったのだろうか。強風で、飛ばされてしまったのか。それとも、人災・・・・か。

ハシゴの家族1
ハシゴの家族2
ハシゴの家族3
この巣も、住宅地に近くて本命にしていた。 葉っぱがでてくると、あんなに目立っていた巣も見つからない。 その巣に近づいてみたら、なんとハシゴ・・・・・が。

ハシゴの家族4
ハシゴの家族5
カラスの巣まで30メートルというところにお宅のある大工さんのTさん。
カラスと仲良くなりたくて、庭でカラスに餌をあげていたらしい。そのカラスが近くへきて巣をつくったから、そのヒナたちとも仲良くなろうとしたのだそうだ。眼も明かないヒナに毎日餌を与えて「仲良く」なろうと、ハシゴを架けたらしい。
しかし、親ガラスがハシゴを警戒して、一晩巣へ帰らなかった。このため夜中の寒さに、生まれたばかりのヒナが凍え死んでしまったのだ。
Tさんは、相当残念がっていたけど、このようなつき合い方をしようとしている人たちもいるのだと思って、僕はお茶だけいただいて帰ってきた。
案の定、巣はもぬけのからだった。巣材には、エゾシカの毛、ロープ、ビニール紐、ガラス繊維などが使われていて、けっこう面 白そうな巣だったのに・・・・ ハシゴを架けたのは、この人たちだった。

国後島を見るカラスのヒナ
国後島の見える枝に、巣立った1羽のカラスのヒナがとまっていた。北方領土は19キロ先だが、彼らも飛んではいけないのだろうか?

これまでの写真は、すべてデジタルカメラにて撮影しました。
使用カメラ、ニコンD−1。 使用レンズ、シグマ17〜35ミリ、28〜70ミリ。

 

 

 

 

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