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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。 |
| 『老人力眼』 (12月02日) |
| 『あーれ あーれ あってらとこ、だくさん飛んでるだぁー』 『ほんだぁー たったったたぁーって、いっぺえ行く…べ』 『どこさ、どこさ、ほんとだぁー いぐいぐ…』 岩手ナンバーの車でやってきたお年寄りたちが、遠くの山を指さしてこんな会話をしていた。 マガンやハクチョウの渡来地で有名な宮城県伊豆沼のほとりだった。 ボクが湖を見つめていたら、すぐ脇に車を停めてぞろぞろと降りてきたと思ったら、すぐにこんな会話だった。 年のころは、60代後半から70代前半のお爺さんとお婆さんの4人連れ。 そのお婆さんの見つめるはるか向こうには、どうやらマガンの群れが飛んでいるらしい。 ボクは、双眼鏡ではじめてその群れを見ることができた。 このお年寄りたちは双眼鏡も持っていないのに、裸眼ではるか遠くの山並みに飛翔するマガンの群れを見ていたのだった。 なんという視力なのだろう。 昔の若い頃のボクは、確かに目がよかった。 しかし、ここへきて視力はめっきり弱くなってしまっている。 それも、パソコンをやるようになって急速に目が悪くなったような気がする。 それに比べたらこのお年寄りたちは、裸眼ではるか遠くを飛ぶマガンたちを見つけてしまっているではないか…。 ボクは完全に負けたと、思った。 こういうお年寄りたちは、若い頃から農作業に従事していて自然とともに起きて、寝て、きたのだろう。 カラオケやらパソコンなどにも無縁で、健康的な生活をしてきたにちがいない。 こんなお年寄りたちに出会って、視力や聴力などでの実年齢は老弱男女に関係ないことがわかった。 それに比べたらボクの視力はますます悪くなっているような気がする。 最近は、カメラのピント合わせもやりにくくなってきている。 |
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| 写真・マガンの編隊飛翔。里の人家周辺にたなびく煙は家庭のゴミ焼きのもの。燃えたビニールの臭いが漂ってくるのには、閉口してしまった。 |
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