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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。


『“モマ”がいるけんのぅー』 (10月23日)
高知市内を見下ろす高台の公園。
ここで、夜景を写していたら、ロシア製のナイトスコープを持った黒装束のオジさんに声をかけられた。
 
オ『何しちょるん、ね』
g『夜景がスゴイから、撮影中です。』
オ『そのカメラ夜も写るんかい、な』
g『カメラをしっかり使いこなせれば、目的通りに撮れます、よ。』
 
しばらくカメラ談義をしていたら、野良猫が数匹うろついていた。
g『ここには、野良猫が多い、ですね。』
オ『ああ、ようけネコがいるけんど、モマが食べちゃうから大丈夫…』
g『っえ、モマがネコを食べる…って、それ、何です…か?』
オ『モマっちゃあ、モマさ。飛んだり、電線伝わったりする、ヤツさ… 』
オ『あいつは気が強いけん、ネコだって捕まえて食べちゃう…』
オ『夜の9時ころになるとよ、ほれ、その電線を伝い歩きしていきよる』
そういって、目の前の電線を指さした。
 
モマって、いったいナニ…?
ボクは、しばらく考えていたが、このオジさんはたぶん「ムササビ」のことを言っているのではないかと思った。
しかし、ムササビは齧歯類だからネコを襲ったりは、しない。
ネコが本気で戦ったら、ムササビのほうが負けるであろう。
 
このとき、裏山で偶然フクロウのメスが叫んだ。
『ゴッゴッゴッゴ ゴワーゴワーゴワー ゴワッゴワッゴワ …』
わずか100メートルほどのところで啼いたから、その声は巨大なものだった。
 
オ『ほら、あれがモマの声…さ』
g『っえ、あれって、フクロウの声じゃあないですか。』
オ『いやー あれはモマであって、フクロウじゃあ、ない。』
 
ボクは、フクロウの声なら16種類の通訳ができる。
いくらなんでも高知県のフクロウに方言があるとしても、その声を間違えることは、ない。
それほどフクロウには詳しいのに、まあ、このオジさんにそれを説明しても無理だろうと思ったから、ボクは次の言葉を呑んだ。
 
“モマ”とは、いったい何モノなのだろう…。
電線を器用に渡る動物にハクビシンもいるから、ムササビとフクロウとハクビシンの3種類が、このオジさんのなかでは一緒になっているのかも知れない。
それにしても、ここの公園が好きで、夜の散歩を20年間も続けているというオジさん。
そんなオジさんから、「モマ」が渡るという電線を教わることができた。
たぶん、ハクビシンかムササビが渡るのであろうが、何かがその電線を移動手段にしていることは確かである。
それも、道路の上を大胆にも渡っていく…らしい。
それなら、いつかその写真を撮ってみたいものだ。
そのためだけに高知まで来なければならないのもしんどいハナシだが、そういう写真こそ撮ってみたいからである。

写真・野良猫に餌をやりに、やってくるおばさんとおじさん…が、いた。どこにでも、「餌やり人」はいるものだが、モマ以外にネコを減らしている「人」もいる、らしい。




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