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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。 |
| 『ツキノワグマ・7』 (09月17日) |
長野県のある有名観光地。 そこのホテルに、ツキノワグマがたくさん出現してきたことがあった。 ツキノワグマたちは、ホテルから出る残飯がお目当てだったからである。 残飯と一口にいっても、家庭からでる「生ゴミ」は有料でも処理費用は安く設定されていることが多い。 しかし、ホテルなど営業用の「生ゴミ」は処理費用が高くなっている。 このため、そのホテルの社長はコンポスターを特注して、敷地内に設置した。そこに、生ゴミを入れるように従業員に命じて、処理費用を浮かせることを考えたのだった。 そのコンポスターに、ツキノワグマが来てしまったのである。 それも、7〜10頭もの数が、一度にやってきてしまったのだった。 そんな情報が入り、ボクは社長に掛け合って観察させてもらうことにした。 社長の自宅から100メートルほどのところにそのコンポスターはあり、ホテルのお客さんには見えない位置だった。 ちょうど駐車場の脇でもあり、車から観察ができたし、社長の計らいで照明まで点けてもらうことができた。 クマたちは、夕方になればすぐに出現してきた。 まるで、夕暮れを近所の林の中で待っていたかのように、出てくるのだった。 明らかにクマ同士の順位があったり、顔見知りの仲間関係が出来上がっているのも分かった。 そして、ツキノワグマはめちゃくちゃ賢いし、愛嬌のある可愛らしい動物でもあることも、ここではじめて理解することができた。 順位の高いクマが出現してくるとまわりにいる下位のものは一斉に引くし、コンポスターを巡ってちゃんと互いの存在を尊重しているのには感心した。 そんな行動を、ボクは車の窓を開けて6メートルほどの距離で観察していたが、ボクが車の中にいるかぎりまったく警戒もしなかった。 しかも、ボクの存在を覚えたものは、コンポスターの上で居眠りをしていくのだから、ほんとうにこれで野生動物なのか…と思うほどに驚いてしまった。 この動物はそれだけ、学習能力が高いのだということにも気づかされた。 しかし、このような生ゴミ処理はやがて問題が起きてくるだろうことは容易に予測がついた。 だから、社長にこれではマズイから早急に対策を練ることを進言したのだった。 社長もそのことには気づいており、ボクの観察を最後にコンポスターを撤去した。 だが、こうして残飯の味を覚えたクマたちはその後もいろんな場所へ出現して、周囲を恐怖に陥れてしまった。 やがて、このうちの何頭かは次々に射殺される運命にあった。 |
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| このクマはうどんをズルズルと美味しそうに食べていた。手前にあるグレープフルーツには、まったく手をださなかったから、嫌いなのであろう。 |
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