←タイトル一覧
  に戻る
●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。


『ブルーベリー』 (07月23日)

静岡県で美味しいウナギを食べさせるお店がある。
「土用の丑」を前にしてウナギをさばくのに大忙しで、そこの主人が「眼精疲労」に陥っているという。
ならば、「ブルーベリー」が目にいいのではないかと、ブルーベリー農家を探してみた。
 
隣町でちょうど収穫中の畑があった。
さっそく穫れたてを直売してもらおうと、4人ほどで作業をしているオバさんたちに声をかけてみた。
すると、ボクの面が割れていて
『あれ〜〜 gakuさんじゃあないの…
 売ってあげるけど、自分で穫っていきなぁー』
 っと、いうことになって、ボクもオバさんたちの仲間入りとなった。
 当然のことながら、作業中の会話は自然や動物や世間話。
 
g『ブルーベリーは美味しそうだけど、誰も食べにはこないんズラか…?』
オ『たまーに鳥たちがくるくらいで、動物はちーっとも、食べんに…』
オ『それより、畑の脇にあるモロコシはハクビシンだかが、しょっちゅう持っていくに…』
オ『ハクビシンっちゃあ、漬け物も食べるんだねぇー
  ウチの物置にある漬け物樽をひっくり返して、粕漬けを食べてしまった…に。』
オ『昼間も出てきて、ほんとしょうがねぇーに。』
g『オバさん、そりゃーアナグマっていう動物だに、ハクビシンは完全に夜行性だでね。』
オ『いやー あれはハクビシンだ。尻尾が短い…に。そいで、脚も短くて太って…る。』
g『オバさん、それはますますアナグマ…だに。
  アナグマはタヌキにも姿が似ているけど、昼間も出てくるし、漬け物は確かに好きだに。』
g『ハクビシンは足が短いけれど、尻尾が胴と同じくらい長いで、見分けがつく…に。』
オ『はれ〜 そいじゃあ、それはアナグマだ。
  アナグマっちゃあ、どんなところに巣をつくっているんズラ…か。天井裏…かな。』
g『アナグマは、土手に穴を掘って棲むからアナグマっていうんだに。
  タヌキより数がうんと少ないから、貴重品だに。オバさんは珍しいもの、見たなん。』
オ『アナグマは穴かなー じゃあ、天井裏にもでけえのがいるけど、アナグマじゃあないの…?』
g『天井裏なら、ハクビシンの可能性があるねぇー。
  ハクビシンは木登りがうまいし、最近は物置や人家に入り込んでいるから…ねぇ。』
 
小一時間ほどのブルーベリー摘みで、方言丸出しのこんな会話を続けていればほんとうに楽しい。
農家のオジさんやオバさんたちの動物に対する知識なんてものはこのくらいだから、ちょっとでもハナシを聞いて、こちらが分析をすればいいからだ。
だから、情報はもらえるし、撮影の協力だって得られる。
伊那谷のどこへ出かけても、このくらいの会話はすぐに飛び出してくるのだから、私たちの生活そのものも生きものたちと同じ土俵といえる。
最近の野生動物の素顔なんてものは、どこもこんな感じだからである。
ブルーベリーが、またひとつ、ボクに情報をもたらしてくれた。

 
ブルーベリーは農薬もなんにもいらないから育てるのがほんとうにラクな園芸種らしい。来年は、我が家の庭にもブルーベリーを植えることにする。




Copyright (C) 2003 OWLET.net(Manabu Miyazaki)