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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。


『密殺されるオオタカ…2』 (07月20日)

伊那谷の山村で、鳩に夢中になっている青年がいる。
飼育している鳩だけでも300羽は、いるだろうか。
その鳩小屋へ、オオタカが飛び込んでしまった。
オオタカは無傷だったが、3羽の鳩が食べられたりして死んだ。
青年は激怒して、オオタカを小さな檻のなかに閉じこめた。
それを遊びにきた友人が見つけて、
友人『おお、かっこいいタカだなあ。俺にくれや〜 』
青年『ああいいよ、70万円で売ってやるよ。』
青年『こいつは、30万円の鳩1羽と20万円の鳩を2羽殺したから、70万円だ。』
 
その後、オオタカがどうなったのかは知らない。
70万円のお金は実際には動かなかっただろうが、オオタカは再び自由の身になれなかったことだけは確かだ。
 
このように、自然環境の豊かな地域ほど、鳩レースが行われていればオオタカが必ずやってくるらしい。
そこで鳩飼いは、小屋に飛び込んでくるオオタカを確実に殺している。
また、いらなくなった鳩に毒を塗り放ち、オオタカに死んでもらうこともやっているようだ。この場合は、オオタカが獲物をどこから一番先に食べはじめるかまでしっかり観察したあげくに、農薬をどこに塗れば効果的…かとまで計算している。
さらには、鳩に発信器をとりつけてオオタカに襲わせ、巣を探ることもやっているようだ。
 
無責任な愛鳥家は、このような話しを聞けばこれまた激怒することだろう。
しかし、ただ野鳥を愛でて「保護」を叫びつづけているだけの人たちより、一部の鳩飼いのほうがオオタカのことを研究しているし、知っている。
オオタカばかりか、自然界全体の流れを理解している人たちも多い。
これに対して、
愛鳥家と称しながら野鳥を「癒し」の対象でしか見てない人には、自然界の仕組みなんてほとんどわかってないのが実状だ。
そのような人にかぎって、二言目には「少しでも多くの人たちが野鳥に関心をもってもらえれば、日本の自然も豊かになる。」と、思いこんでいる。
 
ボクはどちらの肩を持つわけでもないが、愛鳥家のみなさんは野鳥だけを単眼発想で見るだけではなく。今日の自然界がどうなっているのか、そして、社会がどう動いているのかといった複眼で、いまの時代を見てもらえれば逆にいろいろな現象が見えてくるのではないかと思っている。
何百種類の野鳥を見る目的で楽しんでいることもいいが、数種類の野鳥を深く観察するだけで自然界の全体像も見えてくることがあるからだ。
 
半世紀に渡って鳩レースをやってきた古い鳩飼いに言わせれば、オオタカが30〜40年前に鳩小屋に来るなんてことは皆無だった。
ここ15年ほどの間に、オオタカは急に鳩小屋に来るようになった。
オオタカは確実に増えているし、環境もそれだけ変化しているということだ。
そういった言葉にボクも同調するだけの根拠があったから、ただ頷くほかはなかった。

 
今年もノスリの雛が巣立ち、樹頂に止まって親鳥を呼んでいた。このノスリの止まる300メートルとなりにはオオタカの巣がある。ここでは、ノスリとオオタカの共存関係が20年も続いている。ここのオオタカの食事メニューにも、ドバトやレース鳩が含まれている。奥の尾根には、クマタカも営巣している。




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