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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。


『青い卵の秘密』 (06月05日)

伊那谷にも麦秋の季節がやってきた。
この時期になると、いつも思い出すのが「青い卵」のことである。
 
青い卵とは、空色のそれはそれは美しい卵のことである。
麦畑の地上に、皿のような巣がつくられていて、そのなかに産み落とされていた。
その卵を見たのは、いまから50年も前のこと。
まだボクが、3〜5才のほんとに子どもの頃だった。
 
子どもの頃のことだから、遊びといえば近所の田んぼや畑だった。
麦畑の畝の中を、とにかくはいずり回った記憶がある。
その遊びのなかで、そのような巣を見つけたのだった。
 
今にして思えば、ムクドリの卵だったような気がする。
しかし、ムクドリは樹洞や建物の隙間などに巣をつくる。
はたして、地上に巣をつくるものだろう…か。
 
麦畑で見た青い卵は、たしか5〜6個あった。
それも生涯で、そうした出会いをしたのがたったの2回だけ。
はじめの卵は、たしか手にとってみたような気がする。
2度目の卵は、また出会えたという喜びで、卵に手を出さなかったような記憶がある。
以来、そのような出会いはないが、いまだにボクにとっては子どもの頃の謎の部分である。
考えてみれば自然とのそんな体験が、ボクには赤んぼうの直後から続いていたのである。
そう考えてみると、バードウオッチングのキャリアはハンパなものではないことにも気づく。

写真・麦の穂がでてくると、昔の青い卵の記憶がよみがえる。それをいま再び探し出したいが、半世紀もたった今日でも、そんな野鳥はいるのだろうか。
 写真下・卵の色や形はこのムクドリが産むものにちがいないのだが、確認するすべもない。




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