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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。


『1匹5円』 (02月26日)

愛知県一色町は、「ウナギ」の生産高が日本一だそうだ。
知名度では「浜名湖」にはかなわないそうだが、量質ともに、一色町のウナギは美味しいとボクも確信する。
一色町には何人かの知人もいるから、ボクはこの町によく出かけている。そして、昼には美味しい「鰻」を食べてくる。
 
その一色町沿岸には、いまちょうど「ウナギ」の赤んぼうがきているらしい。それを一匹ずつすくっている光景にであった。
夜間、電灯をつけて岸辺近くを泳いでくるシラスウナギを見つけて、一匹ずつ丁寧にすくいあげるのだ。
ウナギの赤んぼうは、ちょうど爪楊枝くらいの太さと大きさ。
半透明な体に、小さな黒い眼をつけてひらひらくねくねと泳いでいる。その姿は、まさにウナギの「赤んぼう」。
 
それをすくって、大きく育てるあげるのが、「ウナギ養殖」なのである。
すくいあげたウナギの赤んぼうは、現地では一匹5円だそうだ。
それが、何人かの仲買人の手を経て養殖業者に渡るのに11〜12円とのこと。
もっとも、シラスウナギが少ない年には一匹が100円とか300円にも、なってしまうことがあるらしい。
ウナギ養殖業者にとっては、蒲焼きになるまで育てるには相当な経費もかかるから、「蒲焼き」も感謝を込めて食べなければならない。
 
ウナギはご存じのとおり、産卵現場もまだ解明されていない。
フィリピン沖のどこかに産卵場所があるらしいが、サケのように人工的に採卵して稚魚に育てることは、まだ確立できていないのだ。
だから、フィリピン沖で産まれた稚魚が日本沿岸までたどり着いたところを、一匹ずつすくうしかないのである。
 
もっとも、沿岸各地にシラスウナギがやってきているということは、川を遡る目的できているのだ。これは、昔から続いてきたウナギの生命の歴史なのである。
そのウナギが、長野県伊那谷の天竜川にも昔はよくやってきていた。
天竜川の河口は浜松市に近い遠州灘だから、三河湾から浜松市近辺にはたくさんのシラスウナギがやってきているのだろう。
それなのに、近年では天竜川に天然ウナギを見ることはない。
伊那谷から遠州灘に至るまでの天竜川の途中にいくつかのダムができてから、「天然うなぎ」はとんと見かけなくなってしまった。

写真上・寒風のなかで行われているシラスウナギ漁。写真下・ウナギの赤んぼう。




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