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●Gaku塾に連載の「gaku日記」の過去ログを掲載しています。


『生命の周期』 (02月17日)

また、タヌキが交通事故に遭って死んでいた。
こんどのタヌキは、しっかり毛が抜けている。
疥癬ダニにやられて、その痒さに判断力が鈍っていたのだろう・・・か。
道路を横断中に、はねられてしまったらしい。
 
一月ほど前に、この現場から800メートルほどのところでもタヌキの死体を拾ったばかりだ。
このときの死体は、しっかり毛が揃っていた。
しかし、800メートルしか離れていない同じ道路でタヌキが交通事故に遭うのだから、個体数が増えていると思わざるをえない。
これが2〜3年前だったら、タヌキでなくて「ハクビシン」だった。
そのハクビシンが、最近はとんと見られない。
ハクビシンとタヌキの個体数が、2〜3年で逆転してきていると思っていいからだ。
 
このようなことは、ままあることである。
ハクビシンが全盛の頃は、確かにタヌキはほとんど目撃できなかった。
そして、今回のようにタヌキが多くなると、ハクビシンの目撃例が減る。
このような問題意識をもって同じ地域を見届けていると、10年、20年といった時間のなかで、それぞれの種に盛衰が見られるのだからオモシロイ。
 
このような観察は、確かな裏付けをもって科学的に立証することは可能である。
しかし、研究するにはそれなりに経費もかかる。
そんな研究費など今日の日本ではどこも出してくれないから、だれも研究をしていない。
だから、興味があっても「身銭」まで切ってタヌキやハクビシンを10年、20年と追跡する物好き研究者はいないからだ。
日本ではこのような研究をしても、庶民に直接関係ないことだから理解がなく、研究費なんてつかないし評価も低いからである。
 
それでいて、
『ハクビシンがモロコシを食べた・・・』
『タヌキが庭にきていたから汚い・・』
などと、少しでも我が身に関係してくれば騒ぎ立てるのが庶民でもある。
そして、根拠のない風聞ばかりがひとり歩きをしていくのだから困る。
このような動物の交通事故からでも複眼でモノをみていけば、いくらでもヒントはあるのだから、ほんとうはこうした基礎研究は必要なことなのである。

 
これだけ毛が抜けてしまえば、これまでに仲間うちをはじめネコや犬など、多くの生き物たちにも疥癬ダニを広めてきていることだろう。




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