薪ストーブを中心に、カントリーライフを満喫するヒントが詰まったエッセイ集「森からの便り」にて、新連載を始めます。
Fireside-Essay 森からの便り
http://fireside-essay.jp/

宮崎学『森の動物日記』
ブログ新着 宮崎学の今日のヒトコマ (自然界の報道写真家gakuの写真日記)

職場体験学習の少年



学年生徒が50人ほどの、隣のそのまたとなりの、さらに山奥に入ったところの中学校から職場体験学習をさせてほしいと、一人の少年がやってきた。
聞けば、どうしても写真家になりたいのだ、そうだ。
だから、写真家の現場を見て体験させてほしいと、学校からも依頼状がきた。
しかし、こういうことはけっこう面倒でやっかいなので躊躇していたら、遠い知り合いの息子さんだったということがわかって承諾した。

まあ、中学生だし、事故だけには遭ってもらいたくないから、2日間の日程スケジュールを何とか考えてみた。
一日目は、全国的にも珍しく、長野県でもここだけでしかやってないという「ヤギの品評会と市場」をボクは取材したいと思っていたので、そこへ連れて行った。
そのあとは、無人撮影カメラの設置場所の草刈りを手伝ってもらった。
二日目は、ツキノワグマの撮影現場づくりと、登山道の草刈り。あとは、熊の痕跡さがしの手ほどき。



まあ、いまどきの中学生だから、カマやスコップの持ち方から、電動ドライバーの使い方のイロハまで説明してあげないといけない。
そして、道具はなんとか使えても、仕事の要領は自分で工夫していくしかないから、ボクが手伝ってあげたくてもそこはそっと見守っていくしかない。
まあ、まどろっこしくて、ボクが働いたほうが早いのだけれど、「体験学習」、なので。

道中の車の中では、写真家の仕事をこんこんと聞かせるしかなかった。
「君たちは、カメラのシャッターを押せばすぐに写真が撮れると思っているん、だろう…?
 だけどねぇー 草刈りや現場作業のすべてをこなしながら、やっと一枚の写真が撮れるかどうかという世界、なんだよぅー
 写真家なんてのは、たったひとりですべてをやらなければならない仕事なんだぁー
 会社でいうなら、社長がいて、工場長がいて、営業部長がいて、経理部長がいて、企画部長もいて、そういう人が一人でも欠ければ会社なんて成りたっていかないんだからさぁー
 写真家は、その社長や部長のすべてが一人に備わってないと、できないんだからなぁー
 1+1は、2になることもあるけれど、マイナスになったり、100にもなることを考えなければやっていけないし、なれないんだからな…」

少年の返事が、、ない…!?

「・・・・・・・・・・ZZZZ」


おや、まぁー 車の助手席で眠ってしまっているではないか。
緊張と、作業で疲れているのだろうけれど、きみぃ、職場体験だろう…に?
まあ、見てみぬふりをするのも、オイラの親心というモノ。



で、昨夜ツキノワグマがサクランボを食べにやってきた桜の木があったので、そこを見せてあげた。
少年は、「どうして熊が来たと分かるのですか・?」

「ほら、桜の枝や葉をよーーく見てごらん、あの葉が3枚ほど裏返しになってまわりの葉より元気がないだろう
 ほらほら、あちらの枝にも、そのような葉が見えるだろう
 あれは、熊がサクランボを食べるために枝を引っ張ったときにできたものさ
 あの元気のない葉が、どのくらいの時間が経てば元気がなくなるのか、それは葉っぱの変化を長年の観察と経験から割り出していくのさー
 こういうことがとっさにできないようでは、動物の写真なんて絶対に撮れないから、な

 おや、そこの林でキビタキが鳴いているだろう
 あれは、オスがメスの抱卵を励ましている声なのさ
 だから、近所をよーく探せば、巣が見つかるというものだよ」

まあ、たった2日間の職場体験なのだったが、少年の目がキラキラと輝いていけば締めた、もの。
こういう体験は、やはり、何回も繰り返さないとわかってもらえないし、自分自身の血や肉にはならないだろう。
他人に厳しく自分に甘く…、これが本当の世界なのだろうが、今回のボクは自分に厳しく他人に甘く、だった。
少年もたぶん、この2日間で何かをつかんでくれたかと、思う。
いや、つかめなかったら、きみぃー失格だよ。

写真上から、
1)ヤギ市場では、品評会で優秀賞をもらったリボンを食べている選外のヤギ。どちらも、顔は同じようなヤギだったが。
2)草を刈ったあとを、ゴミかきで散らしてもらったが、彼は手に血豆をつくっていた。
3)昨夜、熊が登った桜の木をチェックしている少年君。

ブログの続きを読む

ブログ新着 宮崎学のツキノワグマ事件簿 (ツキノワグマ最新取材記)

小熊の死体はいらんかねぇー?

今朝の9時半ころだった。 親友のイトちゃんから、「小熊の死体があるけれど、要るかい?」と電話があった。 南アルプスの林道へ工事に出かけたら、死体があったという。 「まだ、臭わないから、死んで一日も経ってないぞぅー」 「 [...]

とうとうやってきた熊のカイセンダニ

この写真は、つい先日の6月12日23時51分に撮影したメスのツキノワグマのお尻。 その尻の毛が、どうもおかしい。 写真を拡大してみると、どうやらカイセンダニに侵されているみたいだ。 カイセン独特の毛の抜け方、瘡蓋のでき [...]

ツキノワグマの股間盗撮カメラ完成

ツキノワグマの雌雄を知るには、どうしても股間を調べる必要がある。 無人自動撮影を繰り返していると、ツキノワグマの姿を写すことはできても、それがオスなのかメスなのかが分からない。 なんとか、雌雄が分かれば、情報もずっと幅 [...]

「オオタカ保護」と「ツキノワグマ保護」の共通性心理状態…

長野県は、県民に「森林税」を導入して森林整備をはじめている。 一人500円の特別税だが、ボクは法人だから2万円も払った。 これらの税金で雇用対策も進め、いま、猛烈な勢いで山林の整備がすすんでいる。 整備といっても、ほと [...]

無人撮影自動カメラは熊の動きを見ている

今年も、ツキノワグマが活動をはじめた。 ボクのカメラには、4月20日にまず親子連れが撮影された。 その4日後には、大きな雄が記録された。 この無人撮影カメラは、もう、3年間同じ場所を一日も休まず監視している。 雨の日も [...]

<ニュースです! H20年3月23日>
森のライブカメラ で、ムササビの赤ちゃんが誕生しました。(3/23日)むささび荘にしかけた巣箱の中で、ムササビ母さんが出産したようです。これからが楽しみですね。
森のライブカメラザ・ベストも更新されています。
森のライブカメラ から作成した動画をYoutubeにて公開中です!コメントもお待ちしてます。
スズメバチがムササビの巣箱に僅か一日で巣を作ってしまうことが、記録されています。この画像は、静止画としてキャッチされたものをつないで、動画にしたものです。(作成/ILLOMENさん)
>>ライブカメラベスト集  2007年8-9月 むささびホテル : ムササビ赤ん坊 蜂の巣事件  はこちらです

森のライブカメラ

写真集が発刊されました!!

「洗剤キャップの棲み心地は?」 ―かわりゆく環境・日本生き物レポート―

写真・文/宮崎 学 理論社

かわりゆく環境・日本生き物レポート
私たちのまわりで、動物たちはどうやって生活しているのか? 写真&文で伝える自然からのメッセージ。 身の回りの自然に目を向けてみよう。自然環境は、人の営みの影響から、日々変化し続けている。写真家・宮崎学の最前線レポート。>>かわりゆく環境・日本生き物レポート ここから購入できます

森の仲間コミュニティー


<森の仲間コミュニティーログイン>
入会案内は下記をご覧下さい

五感で知る WEB自然図鑑

掲載記事紹介

このサイトについて

(←バナーです)
訪問ありがとうございます。このHPの主催はgaku(宮崎学)管理人はアシスタント・モモンガがしております。 HPへお気づきの点はモモンガまで。宮崎学へ仕事での問い合わせについても、こちらで承ります
当サイトへのリンクは大歓迎です。ぜひお願いします。相互リンクも受付中です。詳しくはこちら。
HPに掲載の写真と文章の使用に関しては、HPの利用規程をお読みください。
●使えるねっと共有● 1GB月額210円〜格安共有サーバー1年契約でドメイン初年度無料

宮崎学 プロフィール

仕事窓口

宮崎学のブログ

本の紹介

Gallery(ギャラリー)

死-Death in Nature 宮崎学
けもの道 1979 けもの道の四季 1984 鷲と鷹 1981 フクロウ 1989 死-Death in Nature  1994

gaku日記 過去ログ

宮崎学 ドブネズミの写真
Gaku塾に連載のエッセイ「gaku日記」「視点論点」の過去ログを掲載しています。

壁紙ダウンロードサービス

無料壁紙ダウンロード 携帯電話待ち受け画面ダウンロード

フクロウ谷.com過去ログ

月刊アサヒカメラに連載していた記事のログです。

メールマガジン「野生は笑う」

宮崎学に関する重要なお知らせ、展覧会の案内や雑誌掲載、テレビ出演などの情報、森の365日からのオフ会などの案内、gaku塾関連のご案内を不定期でお送りします。 重要なお知らせを聞き逃したくない方は登録してください。

関連リンク

管理人プロフィール

管理人モモンガのプロフィールと仕事を紹介しています。
>>webの森 by momonga
>>ブログ:モモンガの森

過去のお知らせ

H17年6月 環境セミナー H16年11月 信毎ホームページ大賞読者からのコメント集 H16年8月 オフ会inむささび荘の報告
↓本の注文はこちら

(Since2000.4.1)

ご利用規程FAQ個人情報の取扱|サイトマップ(準備中)|管理用
Copyright (c) 2006 宮崎学写館 森の365日 All Rights Reserved.