パリ・カルティエ現代美術財団での写真展の様子です 詳しくはこちら

gakuの今日のヒトコマ

知床の定置網にヒグマが魚捕り…とは面白すぎる

20180730

この写真は、20年ほど前に北海道は知床半島の川で撮影したヒグマ。
カラフトマスが産卵のために遡上してきたところを、川でヒグマが待ち構えて捕獲した瞬間。
当時としては珍しかったが、アラスカなどでこのような写真がすでに多く撮影されていたので、既視感があってボツ。

しかし、昨日のヤフー記事は面白かった。
知床半島沖の定置網にヒグマが入って魚を狙っているというからだ。
ヒグマは保護され、人々は定置網で魚を捕獲しつづければ、これまさに「無意識間接的“餌付け”」だからである。

ヒグマも川で無理して魚を捕らえるより、網のなかに大量に魚がいれば、そちらを狙ったほうが効率がよい。
こうして、野生動物たちが人間のやっていることを学習しながら餌付き変化していくことが、じつに面白い。
これは、内陸での果樹や農業現場にツキノワグマやイノシシ、シカ、サル…などがやってくるのとまったく同じ構図だからである。

これを、「シナントロープ」と呼ぶ。
いまある自然環境の現実に、いかに人間も関係しているのか、もう、とっくに気づいてもいいからだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180729-00050018-yom-soci

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ツキノワグマ事件簿

「黙して語らぬツキノワグマを探る…」、には

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昨夕、かねてから知り合いの全国紙科学部の記者から電話があった。

記者「宮崎さん、ツキノワグマはかなり多く生息していそうですね!」

gaku『いまごろそんなこと言っているんかい?
オイラは、ずっと一貫して、たくさんふつうにいる野生動物だと言ってきているのに。
写真家は、現場に立ってナンボだから、そんなこと他の野生動物と比べてみても分かること。』

記者「でもねぇー、研究者はどうしても“保護”したいから少なく見積もっているところがある。」

gaku『いや、そうじゃあないよ。
技術と自信と行動力と身銭を切らないから、「保護」といっていれば立場を守れると思っているだけさ。
とにかく、現場を分かってないんだよ、ね。
ツキノワグマを語るのに「生態学」だけしか頭にないから何も分からないんだよ。
野生動物の盛衰を語るにも、「現代社会学」「生理生態学」「死の生態学」さらには「時間軸」に加えた「人間心理学」…
そのどれもが必要で、複眼発想しながら総合判断すればツキノワグマをあぶり出すヒントはいくらでもある。
で、そこには自然を総合的に見つめて行動していく「センス」という直感力も必要になってくるんだけれど、ね。
センスさえあれば、研究者であれ保護を訴えている専門家だって、もっともっと新しい言葉で自然を語ることができるものなんだけれど。
なのに、相変わらずのドングリだとかハチミツのセオリーどおりの言葉しかない、じゃん。
写真だってこれほどカメラがすばらしく進歩してきているのだから、プロアマ問わず、刺激的で新しいものがどんどん世にでてきてもいいハズだと思う、よ。
発信しなければならない人がちゃんとしてないから、「獣害」といわれるサルやイノシシ、ニホンジカの増加にしても30年も遅れてしまい対策が手遅れとなっているんじゃあないのか、な?
ツキノワグマの今後がどうなるかって、社会学から追っていってもオイラにはすでに答えが見えているよ。
100年後の日本の山野がどうなっているのか、そのときツキノワグマがどのようなポジションにあるのか。
そのくらいの視野で、いま現在のツキノワグマを語らなければならないんだけど、ね。
マスコミの仕事も重大です、ぞ。』

記者「 ・・・・・・・・ 」

あはは、生意気ぐらいがちょうどいい。
このくらいはっきり言っても、社会は「怨嗟」としか捉えないからオイラはわが道を行くだけだけれど。
記者は、オイラの未発表の写真を借りたがっていたが、まだその時期ではないので丁寧でもないけれど言葉を濁した、のだった。
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写真上
山ガール、森ガールも増えてきて、ほんと心配してしまうくらいに山野に無防備で入る人が多くなってきた。
この女性も単独でこの森に入ってきたが、何が目的だったのだろう、か?
そこを歩くクマの親子だけれど、母親は「初産」らしく小さい。
初産の母グマの攻撃性は、いかに。

写真下
「森の手入れが行き届かないからクマを里に呼び寄せるのだ」
専門家のそんな進言もあって、行政は通学路や人家付近の木をどんどん切って明るくしたのだけれど。
そこを歩くクマにとっては「そんなの関係ねぇーや」、と闊歩中。
やっぱり、人間のやることは「気休め」、だけだな。

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森の動物日記

春の小さな庭の物語


(Photo:オオイヌノフグリの花を見つけると春を実感できます)

どこかの堤にカワセミが来た・・・あの山にはフクロウがいるらしいから探しに行こう・・・などなど。自然というと、なぜか遠くのほうばかりを見てしまいがちです。
ところが、身近な自宅の庭先にもたくさんの自然がころがっていました。
私たちはとかく、見慣れている庭やご近所の普通の風景には、ほとんど関心を示さないものですが、何気ない庭先の変化から春を感じ取ることもあります。

そこで、庭の畑に無人カメラを設置して、庭のようすを見てみることにしました。
そうしたら、
「えっ、えっ、えっ、えっ、… まさか、こんなことが起きているの?」という発見の連続だったのです。

(Photo:ハコベの蕾を食べるスズメ。)

寒い冬が過ぎて春一番に咲くオオイヌノフグリ。その水色の花に喜んでいたら、オオイヌノフグリは夜間には花を閉じて眠ることを知りました。
そして、朝は太陽が登ってきて、暖かくならないと、あの水色の花は開かないのです。
しかも、天気がどんなによくても、風が強く寒い日には、オオイヌノフグリはやはり咲きませんでした。
気温が17度以上にならないと、どうやらオオイヌノフグリは花を閉じて眠ったままのようです。


(Photo:草の根を食べながら土をほじるのでスズメの嘴は土だらけ。)

そんなオオイヌノフグリですが、日を追って暖かくなると、たくさんの花をつけ水色の絨毯をつくります。
しかし、その間にハコベがぐんぐん伸びてきて、小さな白い花をつけます。
やがて、オオイヌノフグリとハコベの花の交代が起きるのですが、このハコベの蕾をスズメが食べていたのには驚きました。
さらにスズメは、春の土を嘴で掘り起こして、ハコベたち植物の根を食べて、嘴を土だらけに汚していました。
身近なスズメなのに、私たちが気づかないところで、春をとても楽しみにしていたのでした。


(Photo:嘴が割れた跡の残るスズメは以前に大怪我をしたのだろう。)

さらには、冬鳥として越冬にきていたツグミは、シベリア地方の雪解け時期に間合いをはかるように、畑に数日間滞在しながら、いつのまにか北帰行をして行くのです。
そんなツグミと同じように、珍鳥でおしゃれなレンジャクたちが畑に数日間居候して、いつのまにか北への旅路についていきました。
レンジャクには尻尾の先が黄色いキレンジャクと、尻尾の先が真紅のヒレンジャクがいて、そのどちらもほんの一瞬に立ち寄って旅を急いでいることが分かりました。
こんな一瞬の訪問も毎日庭先を観察していないと見逃してしまうところです。


(Photo:ムクドリの雄が妻であるメスに怒りをぶつける夫婦喧嘩)

また、あちらこちらの庭にあるツバキが咲いてくると、ヒヨドリはツバキの蜜を求めます。
その証拠に嘴に黄色い花粉をいっぱい付けて庭に舞い降りてくるものですから、ヒヨドリがどんなに澄ました顔をしていても、嘴のよごれで何をしてきたかまでがわかってしまいます。
春の花たちには、そんな素敵があるから観察は楽しいのです。


(Photo:嘴にツバキの黄色い花粉をいっぱいに付けるヒヨドリ)

そして、ムクドリは近所の瓦屋根の隙間で子育てするので、すっかり夫婦になり庭を歩き回っています。
そのムクドリが夫婦喧嘩をしていたり、春は思いのほか庭が賑やかでした。
こんなこと、毎日時間をかけて観察していなければ分からないことなのに、無人撮影ロボットカメラが一部始終を記録してくれるのだから、楽しい時代になりました。

あなたの家の横でも、スズメたちが庭や畑で遊び、ヒヨドリやツグミも加わって、毎日いろんなドラマを繰り返しているんだと思います。


(Photo:ヒレンジャクが花見に訪れた)


(Photo:全身がお化粧のように粉っぽく見えるヒレンジャクは、歌舞伎役者のような不思議な模様をしている)


(Photo:ツグミは何故かいつも真摯的に礼儀正しく動いているところがステキです)


(Photo:アルプスの頂きを見つめながら、ツグミはシベリアへ旅立つ日を考えているようだ)


(Photo:畑で何やら捕まえたムクドリが得意げな様子です)


(Photo:アサツキが自生する畑で餌さがしをするスズメ。スズメから見るとまるで林の中にいるようです)


(Photo:ノラネコが野鳥たちを狙ってときどき徘徊しています…)

 

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森のライブカメラ