パリ・カルティエ現代美術財団での写真展の様子です 詳しくはこちら

gakuの今日のヒトコマ

イマこそキツネに騙されっぱなし…

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『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』

タイトルに思わずひかれて読んだこの本が面白かった。
動物学者や専門家が著すものより、哲学者の書いたこの本がオイラにはぴったりしっくりハマった。
やはり、自然界を時間軸で見なければならず、その時間軸にイマでも人間を含めた生物が乗っかっているうえでの判断…。
そして、イマ思うに、日本人はキツネにだまされなくなったのではなく、いまこそ猛烈に騙されつづけている。
著者に会いたい、対談をしたい、共著でも書きたい…。
そんな思いをある編集者に伝えたら、「間に立ってもいいよ」って言ってくれた。
うれしい。

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ツキノワグマ事件簿

「黙して語らぬツキノワグマを探る…」、には

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昨夕、かねてから知り合いの全国紙科学部の記者から電話があった。

記者「宮崎さん、ツキノワグマはかなり多く生息していそうですね!」

gaku『いまごろそんなこと言っているんかい?
オイラは、ずっと一貫して、たくさんふつうにいる野生動物だと言ってきているのに。
写真家は、現場に立ってナンボだから、そんなこと他の野生動物と比べてみても分かること。』

記者「でもねぇー、研究者はどうしても“保護”したいから少なく見積もっているところがある。」

gaku『いや、そうじゃあないよ。
技術と自信と行動力と身銭を切らないから、「保護」といっていれば立場を守れると思っているだけさ。
とにかく、現場を分かってないんだよ、ね。
ツキノワグマを語るのに「生態学」だけしか頭にないから何も分からないんだよ。
野生動物の盛衰を語るにも、「現代社会学」「生理生態学」「死の生態学」さらには「時間軸」に加えた「人間心理学」…
そのどれもが必要で、複眼発想しながら総合判断すればツキノワグマをあぶり出すヒントはいくらでもある。
で、そこには自然を総合的に見つめて行動していく「センス」という直感力も必要になってくるんだけれど、ね。
センスさえあれば、研究者であれ保護を訴えている専門家だって、もっともっと新しい言葉で自然を語ることができるものなんだけれど。
なのに、相変わらずのドングリだとかハチミツのセオリーどおりの言葉しかない、じゃん。
写真だってこれほどカメラがすばらしく進歩してきているのだから、プロアマ問わず、刺激的で新しいものがどんどん世にでてきてもいいハズだと思う、よ。
発信しなければならない人がちゃんとしてないから、「獣害」といわれるサルやイノシシ、ニホンジカの増加にしても30年も遅れてしまい対策が手遅れとなっているんじゃあないのか、な?
ツキノワグマの今後がどうなるかって、社会学から追っていってもオイラにはすでに答えが見えているよ。
100年後の日本の山野がどうなっているのか、そのときツキノワグマがどのようなポジションにあるのか。
そのくらいの視野で、いま現在のツキノワグマを語らなければならないんだけど、ね。
マスコミの仕事も重大です、ぞ。』

記者「 ・・・・・・・・ 」

あはは、生意気ぐらいがちょうどいい。
このくらいはっきり言っても、社会は「怨嗟」としか捉えないからオイラはわが道を行くだけだけれど。
記者は、オイラの未発表の写真を借りたがっていたが、まだその時期ではないので丁寧でもないけれど言葉を濁した、のだった。
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写真上
山ガール、森ガールも増えてきて、ほんと心配してしまうくらいに山野に無防備で入る人が多くなってきた。
この女性も単独でこの森に入ってきたが、何が目的だったのだろう、か?
そこを歩くクマの親子だけれど、母親は「初産」らしく小さい。
初産の母グマの攻撃性は、いかに。

写真下
「森の手入れが行き届かないからクマを里に呼び寄せるのだ」
専門家のそんな進言もあって、行政は通学路や人家付近の木をどんどん切って明るくしたのだけれど。
そこを歩くクマにとっては「そんなの関係ねぇーや」、と闊歩中。
やっぱり、人間のやることは「気休め」、だけだな。

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森の動物日記

新雪の跡からさぐる動物の動き

ボクのスタジオは、信州の南、中央アルプスの山麓、伊那谷という場所にあります。
伊那谷は信州でも雪が少ない地域です。
長野県でも南部に位置し静岡県や愛知県に境を接しているので、太平洋側の気圧配置に支配されているからです。
なので、長野県というだけで雪が深そうに思われているところがあるけれど、伊那谷には豪雪という言葉が当てはまりません。ボクのスタジオは、後ろに中央アルプスを控えているので、夕方や夜中に雪はパラパラパラと舞うようにやってきて1cmくらい積もることが何回となくあります。
雪が降ってもうっすらあっさりの雪なので、冬の里山の雪景色を適度に楽しめるのが、伊那谷の特徴なのではないかと思います。
加えて、平地でも標高が600~800mと高いので寒さだけは厳しく、ピリッとしたメリハリのある冬を感じることができます。

そんな伊那谷ですから、雪が舞った翌日には、ボクは生きのもたちの動きを知るためにフィールドにでかけます。
わずかな積雪に動物たちの足跡がくっきり残されているから、彼らの動きを知ることができて楽しいのです。

新雪に残った足跡から、野生動物たちが気圧の変化を敏感に感じ取り、反応して活動しているいることが感じ取れます。
低気圧がやってきて、長い時間にわたって深々と雪が降りつづけるような夜には、動物たちは出歩きません。
しかし「どんなに雪が降っていても低気圧が過ぎてやがて雪が止む」といったような天候なら、動物たちは降り続いく雪のなかでも出歩きます。野生動物たちには気圧を知るセンサーが、どうやら備わっているようなのです。こうした動物たちの習性を知っていると、雪の降り方を察知しながら、フィールド歩きのチャンスを見極めることができ、それが撮影のチャンスにもなるのです。


(Photo:この冬に行ったフィールド観察会の様子です。冬ならではの観察ポイントはたくさんあります。)

 


(Photo:シダの一種にうっすらと積もった雪。このくらいの積雪が、冬の里山観察にはちょうど良いのです。)

 


(Photo:水を飲みに来たシカの足跡です。前肢と後肢のヒヅメ特徴がはっきりと見えます。)

 


(Photo:雪の薄化粧はこれまで見えにくかった「けもの道」をいきなり教えてくれます。)

 

(Photo:ニホンザルの手形が雪の上にはっきりと残っていました。)

 


(Photo:これはノウサギの糞の跡です。脱糞直後は暖かいので、雪を溶かして沈んでいきます。)

 


(Photo:新雪の上に残るキツネの足跡です。あの人家にコンポスターがあって、食べ物を探しに行っていることがこれでよくわかります。)

 

(Photo:冬は、葉が落ちて見やすくなった樹木を観察するチャンスでもあります。シカが角を研いだ跡(左)、ミズキにクマ棚がありました(中)、ムササビが巣材を集めた跡(右)。)

 


(Photo:雪の上に野鳥の足跡が交錯していました。足型の大きいほうがツグミで小さなのがホオジロです。両者はどちらも足を交互に出して歩くので一本足跡となります。)

 


(Photo:ツルウメモドキの実をテンが食べている証明です)

 


(Photo:ツルウメモドキの真紅の実。こんなふうにきれいな色をしています。)

 


(Photo:リスの足跡はこのくらいの大きさです。観察にはメジャーを持参していくと分からないコトがあっても専門家に聞くときには便利です。)

 

 

 

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森のライブカメラ